数あるベントウッド(曲げ木)チェアの中でも屈指の「名作椅子」、
”No811 ヨゼフ(ヨーゼフ)・ホフマンJOSEF HOFFMAN” ひじ掛け付きモデルです。
インテリア業界の人のみならず、一般の方にも、
「ヨーゼフ・ホフマンの椅子」として広く知られているプレミアムチェアになります。
デザインした”ヨーゼフ・ホフマンJosef Franz Maria Hoffmann”(1870-1956)は、
20世紀始めに「ウィーン工房」を主宰したオーストリアの建築家。
ここでホフマンやウィーン工房について詳しく解説はいたしませんが、
理解を深めていただくために、以下、少しだけ概略を申し上げますね。
ホフマンは19世紀末の”アーツアンドクラフツ”運動の影響を受け、
1903年、新たな工芸運動の拠点、「ウィーン工房」を設立します。
一言でいえば、量産品の工芸職人だって芸術性のあるアーティストだ、って主張したんですね。
それを実践する活動拠点を立ち上げたのです。
彼のデザインポリシーは、それまでの曲線の多かったアールヌーヴォースタイルではなく、
直線的で簡素なもの。
すなわち”モダニズム”の概念です。
そうしたポリシーを実践したホフマンは、美的ともいえる工業生産品を数多く生み出しました。
※詳しくはこちらなどをご参照くださいね。
それらの著名な作品群は、後年 ”ポスト・モダニズム”などにも受け継がれ、
デザイン史に大きな影響を与えることとなりました。
ホフマンは20世紀"モダニズムの巨匠"と評されています。
一方、一般人の感覚では彼のデザインには端正ながら無機的なものが多く、
その単純さから「正方形のホフマン」といわれたほど。
こちらの”No811 ヨゼフ・ホフマン” もそうした彼の志向が反映された作品です。
尚、実際の市販品になる ”No811”チェア の製作については、1910年前後、
ホフマンは家具メーカーに製造委託をしました。
メーカーは、当時オーストリアに存在した世界最大の家具マニュファクチャー、
(旧)ゲブルダー・トーネットGebrüder Thonet社です。
このことは、ウィーン工房とトーネットとのコラボレーション、
いわゆる「デザイナーズ家具」のはしりとなりました。
・・そんな歴史ある ”トーネットNo811 ヨゼフ・ホフマン”チェアですが、
こちらでご紹介する”No811 ヨゼフ・ホフマン” については、
チェコ ”トンTON” 社が製作しています。
TON社は、前述の旧トーネット社チェコ工場を継承した、伝統ある老舗家具マニュファクチャー。
6社ほどあるトーネットファミリー企業の一社です。
すなわち、本物の ”トーネットNo811 ヨゼフ・ホフマン”チェア、といって良いでしょう。
旧トーネット社の製造技術を受け継いだTON社は、今なお、
100年以上前の当時の伝統商品を作り続けています。
言ってみれば、「新品で手に入れられるアンティーク家具」ともいうべき商品。
その耐久性の高さは、「実際のアンティーク家具」が証明しています。
これからゆうに100年はご利用いただける商品品質です。
しかも、長く大切にお付き合いいただければいただくほど、その「味」は深まり、
さらには「骨董」としての価値まで生まれます。
リーズナブルな実用家具でありながら、高い機能性と耐久性を持ち、
さらに、アンティークになる素養とインテリア性を兼ね備えた、高付加価値な天然木無垢の家具。
それが、ベントウッドファニチャー(曲げ木家具)です。
こちらの”No811 ヨゼフ・ホフマン”チェアは、長年、ベントウッドファニチャーをメンテナンスし、
ベントウッドを知り尽くしたデニムが、TON社へ直接ファクトリーオーダーした、
デニム・オリジナルの別注モデル。
カラーは伝統の”ダーク・ウェンジ”仕様です。
TON社にて”ラッカー・フィニッシュ”を施しました。
ぜひ、生涯のパートナーとしてお選びいただければ幸いです。
(Buyer/YM)